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  • 【高速道路の逆走対策】運転手本人や周辺車両に、カーナビで警告

    逆走、カーナビで警告

    国土交通省と高速道路会社は、逆走事故を減らすため新技術を導入します。交通監視カメラで逆走車を検知し、カーナビやスマートフォンでドライバーに警告します。
    2024年度中に事業者を選定し、テスト走行を行った後、実証実験を開始します。技術的な課題を確認し、逆走事故が多い区間を優先して実用化を目指します。

    人工知能(AI)による逆走車の検知

    新システムは、全国に設置された約1万5,600台の交通監視カメラを活用します。人工知能(AI)がカメラ映像を常時解析し、逆走車を検知した場合、カーナビや代わりに使うことが多いスマートフォンの地図アプリを通じて、逆走車のドライバーに警告し、周囲の車にも注意を促します。
    逆走している運転手には、「逆走しています」と音声で警告する仕組みが考えられています。また、正しい方向に走っている周りの車にも「逆走車がいる恐れがあります」と知らせて、事故を防ぐことを目指しています。

    毎年約200件発生する逆走、対策の強化

    毎年、高速道路で約200件の逆走が発生しており、そのうち約2割が物損や人身事故に発展しています。逆走は高速での正面衝突のリスクが高く、死亡事故につながりやすく大変危険です。
    これまで、高速道路の出入り口や合流部に設置されたセンサーで逆走車を検知し、路上の電光掲示板で逆走を知らせる仕組みがありました。しかし、高速道路上でUターンするなどして逆走するケースもあり、検知範囲の拡大が求められていました。また、電光掲示板だけでは気づかないドライバーも多いため、改善が検討されてきました。

    国土交通省は、2029年までに逆走による死傷事故をゼロにすることを目指し、最新技術の導入や設備の強化を進める予定です。
    このような取り組みが進むことで、逆走事故が減少し、安全な道路環境が実現されることを期待しています。

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